日本家屋とリノベーション
1月 9, 2013 — 0:00

リノベーション(Renovation)という言葉を最近はよく聞くようになってきました。
リノベーションとは、従来型の設備や組織などとは違った新しい価値創造を行う「イノベーション(innovation)」に対応する形で発生した言葉で、全く新しい価値創造というのではなくこれまでもあったものを作り替えて全く新しい価値を創造することをさしていいます。
住宅におけるリノベーションとはそれをもう少し狭めた意味として用いたもので、既に建築されている古い住宅やマンションなどを全く新しい内装に作り変えて魅力的な環境を作るときに使われます。
住宅におけるリノベーションの例としては、部屋同士をつなぐ壁を思い切って取り払ってしまい、広い間取りにして居住環境を広々とさせたりするような場合があります。
集合住宅においては既にあるスペースをどのようにうまく利用するかによってだいぶ中の印象が代わるので、リノベーション専門の設計者などが忙しく活躍をしているところです。

さて本格的な日本家屋においてはどうでしょうか。
リノベーションが比較的やりやすいのは、鉄筋造りのしっかりとした構造の建物です。
日本家屋の場合、独特の柱の配置がされていたりするので、場合によっては思い切った構造変更ができないこともあります。
ですがそんな欠点をむしろプラスとするように発想を変更し、日本家屋らしさを残しつつ、過ごしやすい建物に作り変えることができた例もたくさんあります。
例えば、日本家屋の特徴となっているのは「大黒柱」と呼ばれる家屋全体を支える大きな柱の存在です。
大黒柱を取り払ってしまうことは、それだけでかなり建物の耐久力や耐震性を損ねてしまうことになるので、なくすのではなく活かす方向での発想が必要になります。
これまで実際に行われてきた例で言えば、あえて大黒柱の周囲を別の板で貼ってより存在感をますようにしたようなケースがあります。
四角の大きな四面の柱があることで、そこに絵や棚をつけるといったインテリアに使用することができます。

日本家屋のリノベーションにおいてポイントとなるのは、畳と土間の使い方です。
最近は新築住宅でもリビングに半分和室要素を取り入れるような方法が使われていますが、日本家屋住宅においてはそれを自然に行うことができます。
また、玄関スペースを広くし土間をあえて広くすることで、自転車など多くのものをうまく置いて使えます。
日本家屋の良さを生かしたリノベーションを目指しましょう。