独特な形をした中国の共同住宅

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福建土楼

中国福建省南西部の山岳地域にある、農民たちが暮らしている独特の形をした共同住宅です。
長方形か円形になっており、180cm以上の厚い土壁と木の骨格で構成され、3階から5階建て80家族以上が暮らす場所です。

土でできた建物は、入り口は通常1つしか持たず、入口も鉄板で頑丈に補強された10cm以上の板戸で守られます。
建物の最上階には盗賊を防御する狭間があり、完全に外部から隔離した要塞のような場所です。

この建物の構造は、外に閉じ内に開くという中国の概念に従って設計されてます。
一般的に、中央に中庭を置き、居室の壁を周囲に設置します。
中央にある前開きの小さな土楼は祖廟として使われ、祖先崇拝、祭祀や会議、結婚式、葬式など公式の祭事などを行なう場所の機能を果たします。
土の地面に2~3段の石を敷き詰め舗装したものを基礎にして建設します。
一番上の段の基盤には、丸く排水溝を作り、雨水が土楼の壁を損ねるのを防いでいます。

エアコンの室外機だらけのマンション

マンションのエアコンの室外機は、日本では普通ベランダに置きます。
しかし中国では、ベランダのないマンションも多く、驚くほど無造作に外壁に貼り付けるように置いてあります。
しかも専門家でもないのに工事をする人もいるので、さらに無造作に室外機が置かれます。
室外機の置き場所も決められておらず、各戸で好きな場所に室外機を設置したので、外壁も無秩序で見た目が良くありません。
中国のマンションはベランダのスペースがない物件が多いのも、このような無造作の状態にしています。

九龍城砦

1993年まで香港にあった有名なスラム街です。
1950年代から1990年代半ばに、香港に流入した大量の移民が、わずか0.03平方キロメートルの土地に12階建てビルを建てスラム街を形成しました。
このような小さな区画に約3万3000人の人々がひしめき合い、最も人口が多かった時期は、今のニューヨークの119倍もの人口密度でした。

当然ながらこのような状態では犯罪がはびこり、衛生状態は酷いものでした。
しかし1993年に建物の取り壊しが決まるまで、九龍城砦は自律性を保っていました。

香港は長年英国の統治下にありましたが、九龍城砦の領有権は中国側が保持したので、このような法的曖昧な部分が、九龍城砦を無法地帯としていきます。
九龍城砦には、あらゆる仕事が存在し、学校や美容院は、夜になるとストリップ劇場や賭博場へと変わります。
アヘンを中心とした薬物取引も頻繁に行われました。

独特の外観を持つ九龍城砦<は、ブロックを積み上げたような建物であり、ほとんど部屋には日が差さず、四六時中夜のように暗い空間でした。 じめじめとした空気から逃れられるには、唯一屋上に行くことでしたが、テレビアンテナが多く、ゴミも散乱し、リゾート地の屋上のようにのんびりと出来る空間ではありませんでした。

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