アイスランドの芝生の家

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芝生の家

アイスランドには、太古より伝わる伝統的な芝生の家があります。
その名の通り、屋根に芝生を植えており、まるで地中から家が飛び出したような見た目になっています。
ホビットやドワーフが住んでいそうな家ですが、実際にある家で、実用的な家でもあります。

見た目が可愛いというだけの理由で建てられた家でなく、屋根に芝生を植える事で、断熱効果を生みだしています。
アイスランドは寒さの厳しい国で、昔の人が考えた少しでも家の中を温かくする知恵なのです。

芝生の家は現存しますが、新たに作られるということは、ほぼありません。
そのために、芝生の家はアイスランドの中でも珍しい家です。
家だけでなく、教会の屋根にも芝生が植えられてます。
芝生の教会はあまりにも幻想的なデザインなので、世界中から観光客が訪れます。

アイスランドは、大地一面に芝生が覆っており、木材や石材が手に入れにくいために、寒さを凌ごうと考えて、このような家が出来ました。
最初の事はヴァイキングの基地のように、大きな長屋でしたが、時代が進むにつれ、入り口が装飾され家がコンパクトになり、オシャレな造りになっていきました。
芝生なので、数十年に1度は張り替えをしないとなりません。

最近では、鉄筋が入り、中はハイテクで外がローテクの近代的な家もあります。
このような屋根に芝生のある家は、言い換えれば日本の茅葺き屋根のようなものかもしれません。
芝生の家は、断熱効果のみならず、芝生の多いアイスランドの地域にも溶け込んで景観の一部になっています。

今は十分に断熱効果のある素材もあるので、わざわざ芝生を使って家を建てようという方はいないのでしょう。
しかし、芝生の家といかなくても、斜面を利用して家を建てるような方はおり、半分土の斜面の中に家が埋まっているような形の建物はあります。

芝生の家のある場所

芝生の家は、今でもエイヤフィヨルズウル沿岸にありますが、フィヨルドを旅して見に行くのは大変です。
そこで芝生の家を見たいというならば「スコゥガル民族博物館」というところで見ることができます。
家以外にも、アイスランドのかつての暮らしぶりがわかる展示もしています。

アイスランドへのアクセスは、日本からアイスランドへの直行便はありません。
飛行機で行くとすれば、コペンハーゲン、アムステルダム、ロンドンと乗り継いでフライトとなります。
所要時間は14.5~15.5時間ぐらいですが、経由する都市によって乗り継ぎ時間や運航便が違うので注意しましょう。

アイスランドには列車がないので、飛行機、バス、タクシー、レンタカーなどの乗り物で移動します。
冬は寒さが大変厳しいですが、6月から8月の夏は明るい時間が長いので過ごしやすく、日本の初夏ぐらいの気温です。

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