スペインのクエンカにある宙づりの家
7月 27, 2018 — 3:20

宙に浮いているように見える家

スペインのクエンカに、「宙づりの家」と呼ばれている家があります。
クエンカは、断崖の上に築かれた町で、9世紀ごろ要塞として造られ、その後町へと発展しました。
古いゴシック様式のクエンカ大聖堂などの、歴史的な建物が多くあり、特に有名なのが「宙づりの家」です。
この家は、崩れ落ちそうな断崖絶壁の上に建っており、別名「不安定な家」とも呼ばれます。
14世紀に建てられ、18世紀中ごろまでは市庁舎として使われました。

ウエカル川にある断崖の上に建てられているこの家は、宙づりというからには、空中にぶらさがる家をイメージします。
しかし実際は、宙づりではないものの、外から見ると宙づりのように見えるのでこのような呼び名になりました。
宙吊りとは少し違って感じですが、バルコニーは壁にくっついて床から下は宙に浮いており、飛び出す家と言う感じになっています。

渓谷の上にせり出すように建つ姿は、実際に見ると迫力があります。
この家を背景に写真を撮るならば、ベストスポットは吊橋の上ですが、この橋は渓谷にかかっている吊橋なので高所恐怖症の人は怖いかもしれません。
そのサンパブロ橋から宙づりの家を見上げると、床はどこにも接しておらず家が崖にくっついているように見えます。

夜には、この家はライトアップされとても幻想的で美しく見えます。
対岸から見れば、ライトアップされた宙吊りの家とサンパブロ橋の景観が見事に調和しています。
岩肌にもライトが当たり、趣ある宙吊りの家は、中世の勇壮な雰囲気も感じます。

レストランと美術館

宙づりのようにして家が造られた背景には、街の発展で人口が増えていき、土地が足りなくなったために、クエンカの人々は建物を崖のへりにまで造り住居を確保しました。
14世紀に建てられた家は8件ありましたが、崖のすぐ側に建てられ家もあり、時の流れと共に5軒は崩れ落ち、現在は3軒が残っています。
このうち1軒はレストランになっており、残り2軒は繋がって「Casas de Reyesという名の建物で美術館になっています。

レストランでは地元カスティーリャの郷土料理を食べることができ、どれも美味く最後に出される食後酒が格別です。
美術館は、外観からは想像できないぐらい広く、部屋は三軒分の幅と奥行きがあり、中は思ってた以上に広く、作品展示数も多いです。

クエンカは旧市街は小さく、観光に行くと数時間で見学できますが、周辺の自然も美しいので、少し時間に余裕を持たせ、街と自然の両方を楽しむのが良いでしょう。
街にある建物も、自然の一部のように溶け込んでおり、景観を崩しません。

クエンカには、マドリードから日帰りで行くことができ、中央スペインに位置します。
鉄道でも行けますが、車だと高速道路利用で1時間ほどで到着します。
または、マドリードのバスターミナルからバスが出ているので、2時間半で到着します。